会社の思い
物がない時代には知恵を絞り、高度経済成長期は大量生産を…と時代とともに弊社の仕事も少しずつ変化してきました。近年では、個人のお客様やデザイナー様から複雑な案件も受けるようになり、時代は個にフォーカスされつつあるように思えます。「どうしてもこの形に仕上げて欲しい」という依頼者の心にどれだけ寄り添えるかも、これからの我々の大きな仕事のひとつ。デザインコンセプトの中に何が隠されているのかを知ることにより、私達からも別の角度でより良い加工のご案内ができると思うのです。
機械の進歩のおかげで、一見どの工場でも同じように仕上がる環境になったように思われるのですが、紙は生き物です。厳密には1枚1枚の厚みも違い、保存状況によって状態も変化します。紙と向き合い、適した機械セッティングを行い、最終的に制作物に命を吹き込むことこそが、私たちの仕事です。そして、複雑な案件ほど昔からやってきた「基本」を大事にすること、いわゆる真面目に仕事をしていくことが何よりも大切だと感じます。このような先代から受け継いだ精神は、言葉を超えて私たちに染み付いており、その軸が激変する世でも我々を支えてくれているように思います。厳しい状況にある製造業ですが、その心を胸に、新しい感覚を持つ抜き加工会社を目指し、日々精進しています。